基本はMT4を使った自動売買
赤枠はMT4に標準でついている自動売買機能
一般的にFXやバイナリーオプションなどの自動売買はMT4という、チャート分析ソフトを使って行われます。
もちろん独自のシステムを作って証券会社が提供しているAPIという情報をやり取りできる窓口を介してオリジナルのソフトで自動売買を行うことも可能ですが、かなりの開発技術と時間がかかりますので、多くの自動売買はMT4が利用されます。
なぜFXの自動売買はMT4を利用するのか?
なぜ自動売買にMT4が使われるかというと、まずMT4には自動売買機能が標準でついています。
ですので、MT4にEAと呼ばれる売買ロジックをいれるだけで自動売買ができる状態になるので、わざわざ自動売買システムを一から作る必要がありません。
また、MT4はMQL4というプログラミング言語をベースに作られているのですが、エントリーや利益確定タイミングを指示するEAなどのロジックは、このMQL4を使うことができれば自由につくることができ、またこのMQL4が使える開発者は世界中におりますので、MT4には世界中で作られた数多くの優れた売買ロジックが存在します。
ゲームに例えますと、MT4がゲーム機本体で、売買ロジックがソフトということですね。
MT4はこのソフトの部分が非常に充実しているので世界中で支持を得ているのです。
バイナリーオプションの自動売買もMT4を使う
FXのロジックであるEAはMT4の自動売買機能を使ってトレードをすることが可能ですが、バイナリーオプションの自動売買の場合はMT4のインジケーターを改良したものを応用して作られています。
しかしMT4のインジケーターは本来、EAと違って自動売買する目的のものではありませんので、そのままでは自動売買ができません。
そこで利用されるのが、インジケーターが発するサインを読み取って、ハイローオーストラリアなどにエントリーサインを送るバイナリーオプション専用の自動売買システムです。
市場にはいろいろなバイナリーの自動売買システムがありますが、EAはMT4とロジックのみで自動売買ができるのに対して、バイナリーオプションはMT4と自動売買システムとロジックの3つが必要なので少々手間がかかってしまいます。
株の自動売買はどうやっておこなうの?
株の自動売買は昔からありますが、実は思ったよりも敷居が高いです。
まず株の自動売買を行うためには証券会社側につなぐための窓口が必要なのですが、現在一般向けに提供されているものは楽天RSS、岡三RSSという2つの窓口がありますが、実はRSSというのは旧規格の通信方法で、EXCELからのデータ通信しか受け付けていないので自作ソフトでトレードをしようとするととても敷居の高いものでした。
しかし2020年8月にauカブコム証券が、これまで法人向けにしか提供していなかったREST APIというRSSよりも新しい規格を採用した新しい通信窓口を個人に提供したことによって、個人開発のソフトが動かせるようになりました。
auカブコム証券のAPI規約には第三者が開発したツールは使えないとのことで、一気に株の自動売買システムが個人から販売されるような流れにはならなさそうですが、これから徐々に株の自動売買が増えていきそうです。
株のトレードに関しては、シストレファクトリーの姉妹サイトで、株のサヤ取りという統計学を用いた非常に優位性の高い株の分析をソフトを無料で提供していますのでぜひお試しくださいね。
自動売買のメリットとデメリット
自動売買はチャートの前に居座る必要がなく、時間を有効に使える一方でいくつかのデメリットも存在します。
トレード初心者でも稼げる可能性を秘めた自動売買ですが、ここではメリットとデメリットをご紹介していきますね。
自動売買のメリット
まず自動売買のメリットとして「初心者でも上級者と同じロジックでトレードができる」ということがあげられます。
特にメンタル面では有効で、初心者の場合は利益を早く、損切りを遅くという呪縛に囚われてしまいますが、自動売買の場合は事前に決めたルールに従って淡々とトレードされるので、本来その手法が持つ期待値が再現できます。
また、チャート画面をチェックするのは1日1回程度きちんと動作しているかの確認くらいで基本的に放置で良いので、空いた時間は別の手法の検証や裁量トレードなどの練習に回せるのでそれだけ早くトレードが上達できます。
また、自動売買は24時間稼働ができますので、取引回数が多く取れるということもメリットです。
裁量トレードの場合はせいぜい集中力が続くのは一日3~4時間程度ですので、その5~6倍もの取引回数がこなせるということは、優位性のあるロジックならば資産が増えるスピードもそれだけ早くなるということです。
自動売買のデメリット
自動売買のデメリットとしてはやはり初期投資にお金がかかるということです。
特に自動売買のロジックは高額なものが多い割に時期によっては勝てないものもあり、使い始めるタイミングによってはドローダウン期間中だったりして初月でいきなりマイナスで意気消沈なんていうこともよくあります。
これを防ぐためにはきちんとフォワードテストを出しているEAやサインツールに絞ることである程度は防ぐことができます。
また、強いトレンドが出ている時は裁量トレードでしっかりポジションを持っていたほうが利益が出る場合が多いです。
自動売買は基本的に逆張りタイプが多く、臨機応変に動くことができません。ですので大きなニュースが出たときなどは一旦停止するなどの措置が必要ですよ。