マルチタイムフレームで起こるエラー

MTF対応インジケーターの中には、パラメータで設定した時間より短い時間軸が表示できないものがあります。
しかしインジケーターによってはどんな時間軸でも表示するものもあるため、インジケーターの利用者からはクレームがはいることもある問題です。
原因はローソク足の分解能の問題です。
MT4では、長い時間軸のデータを短い時間軸に変換することはできません。
例えば、1時間足のデータがあれば、それを元に4時間足を作成できます。なぜなら、1時間足のデータには4時間足のすべての情報が含まれているからです。
しかし、逆に4時間足のデータから1時間足を作ることはできません。4時間足の1本のローソク足には、1時間足の4本分の詳細な動きが含まれていないためです。
サインインジケーターやZigZagロジックの問題
通常、サインインジケーター(シグナル表示)やZigZagインジケーターは、1本のローソク足に持てるデータ量が限られています。
例えば、サインインジケーターは、各ローソク足に対して以下の情報を持ちます。
- 上矢印(買いサイン)が1つ
- 下矢印(売りサイン)が1つ
- どちらもない
しかし、4時間足のローソク足1本に、1時間足のローソク足4本分のデータを入れようとすると、最大4つの買いサインと4つの売りサインが同時に発生する可能性があります。
これは、サインインジケーターの前提(1本のローソク足には1つのサインしか持てない)と矛盾してしまいます。
ZigZagインジケーターについても同じです。通常、各ローソク足には以下の情報が1つだけ記録されます。
- 高値のポイント
- 安値のポイント
- どちらもない
しかし、4時間足に1時間足の4本分の情報を入れると、1本のローソク足の中に「複数の高値・安値」が発生してしまいます。
これでは、ZigZagの基本ルール(高値と安値を順番に結ぶ)に矛盾が生じ、正しいラインが引けなくなってしまいます。
高値・安値ラインの問題
高値安値ラインも同様です。
通常、1本のローソク足には「高値ラインの始点」か「安値ラインの始点」のどちらかしか存在しません。
しかし、4時間足のローソク足に1時間足のデータを入れようとすると、「高値ラインの始点」と「安値ラインの始点」が1本のローソク足に同時に発生する可能性があります。
この場合、どこに終点を設定するのかが曖昧になり、正しくラインを引けなくなってしまいます。
全ての時間軸に対応しているインジケーターは何が違う?

上記はどんな時間軸にも対応できるインジケーターです。
こちらがなぜ使えるかというと、1時間足の4本のうち3本の情報を削除しているからです。その結果、残った1本だけをつなげることで、連続性があるように見せています。
しかし、ロジックによっては前後のつながりが強いため、特定のローソク足のデータを削除すると、点が正しくつながらなくなる可能性がでてきます。
そのため、インジケーターによってはこの方法は使用できません。
まとめ
MT4では、長い時間軸から短い時間軸を作成できないのは、データの構造上の制限によるものです。
特にインジケーターの仕様上、1本のローソク足に持てる情報量が決まっているため、短い時間軸を正しく表示できなくなります。