MT5 EAの制作依頼でよくある失敗7選|作る前に確認したいポイント
MT5 EAを作れば、考えていた手法をそのまま自動化できるとは限りません。
実際には、依頼時の説明が曖昧だったため意図しない挙動になった、外部サインがリペイントしていた、条件を厳しくしすぎてほとんどエントリーしないEAになった、といったケースがあります。
この記事では、MT5 EA制作を依頼するときに、依頼者側で起こりやすい失敗を7つ紹介します。

自分では分かっている売買ルールなら、そのまま文章で伝えればEAにできますよね?

裁量では自然に判断している部分も、EAでは数値や条件として決める必要があります。制作前にロジックを整理しておくほど、完成後の認識違いを減らしやすくなります。
- 仕様の説明が曖昧なまま制作を始めるリスク
- 外部サインのリペイントや条件の絞り込みすぎによる失敗
- 検証不足・機能の詰め込みで起こる問題
- 納品後の修正対応で確認しておきたいこと
- EA制作を依頼する前のチェックポイント
MT5 EA制作で失敗しやすいのは、制作前の確認が足りないとき
EA制作では、依頼内容どおりにプログラムが動くことと、実際に使いやすいEAになることは別です。
チャート上では良さそうに見えたサインが後から消える、条件を増やした結果ほとんどエントリーしない、必要な機能をすべて入れたら予算を超えるといった問題は、制作前の確認で減らせる場合があります。
以下の失敗例を確認し、自分の依頼内容に当てはまるものがないか見直してみてください。
失敗1.仕様の「言語化」が曖昧で、意図しない挙動になる
裁量トレードでは、「勢いがあるとき」「チャートの形がきれいなとき」「大きな指標前は避ける」といった感覚的な判断をすることがあります。
しかし、EAは曖昧な判断をそのまま実装できません。たとえば「勢いがあるときに買う」というルールだけでは、どの時間足で、何を見て、どの数値を満たせば勢いがあると判断するのか決められないためです。
曖昧な説明の例
- トレンドが強いときだけエントリーする
- 良い形のサインだけを使う
- 危ない相場では見送る
EA化するために決めたいこと
- 使用する時間足
- 判定に使うインジケーターや価格条件
- 具体的な数値・期間・比較方法
- 条件が複数ある場合の優先順位
依頼前にChatGPTなどのAIへ売買ルールを一度渡し、条件を整理してもらう方法も役立ちます。AIは利益を保証するものではありませんが、自分では気づきにくい曖昧な表現や、未確定の条件を洗い出す補助になります。
次の文章をコピーし、最後へ自分の売買ルールを書いてAIへ送ると、制作相談前の整理に使えます。
私は普段行っているトレードをMT5のEAにしたいと考えています。
以下の売買ルールを確認し、EA制作会社へ相談する前の下準備を手伝ってください。
EAのコードは書かないでください。また、私が書いていない売買条件を勝手に追加しないでください。
- 売買ルールを買い条件・売り条件・利確条件・損切り条件に分けて整理してください。
- プログラムではそのまま判定できない曖昧な表現を指摘してください。
- 数値や条件を決める必要がある部分を質問してください。
- 不明な部分は推測せず、「未確定」と明記してください。
- 最後に、EA制作会社へ伝える内容を箇条書きで整理してください。
【私の売買ルール】
ここに普段行っているトレード方法を書きます。
AIから質問された内容に答えていくと、自分の中で決まっていなかった条件を整理しやすくなります。制作前に一度ロジックを言語化しておくことで、完成後の「そういう意味ではなかった」を減らせます。

失敗2.外部のサインツールがリペイントしていた
外部のサインツールやインジケーターを使ってEAを作る場合、注意したいのがリペイントです。
リペイントとは、過去チャートでは矢印やサインがきれいに見えていても、時間が経つとサインが消えたり、位置が変わったりする状態です。
リペイントするサインを前提にEAを作ると、過去チャートで見た印象と、実際の稼働中に発生するエントリーが大きく異なることがあります。

外部サインツールをEAへ組み込む前に、サインが確定後も残るかを確認する必要があります。
外部ツールを使う場合は、実際に利用しているインジケーターを制作前に共有し、サインの確定タイミングやリペイントの有無を確認してから進めることが重要です。

失敗3.エントリー条件を厳しくしすぎて、ほとんど動かないEAになった
複数の条件を重ねれば、悪い場面を避けられそうに見えます。
ただし、移動平均線、RSI、ボリンジャーバンド、上位足の方向、時間帯、スプレッドなど、条件を細かく増やしすぎると、すべてがそろう場面がほとんどなくなることがあります。
完成したEAが正しく動いていても、月に数回しかエントリーしないなら、想定していた使い方と違ってしまうかもしれません。
条件を増やす前に、「どの程度の頻度でエントリーしてほしいか」「絶対に外せない条件は何か」を整理しておくと、条件を載せすぎる失敗を減らしやすくなります。

条件を増やしすぎると、ロジックが正しくてもエントリー回数が極端に少なくなる場合があります。
失敗4.実際に稼働させず、思いついた手法をそのままEA化した
チャートを見て思いついた手法を、そのままEAにしたいと考えることは珍しくありません。
ただし、実際に試したことがないロジックでは、エントリー後にどのような場面で困るのか、どのタイミングで迷うのか、利確や損切りをどう判断するのかが固まっていないことがあります。
裁量トレードなら、その場で見送れる状況でも、EAでは事前に判定ルールとして決める必要があります。
まずはデモ口座や検証環境で実際に使い、エントリー、利確、損切りの判断を確認してから依頼する方が、完成後にロジックを大きく作り直す可能性を減らしやすくなります。
失敗5.ロジックや機能を載せすぎて、予算を超えた
EAを作るときは、売買ロジック以外にも、ナンピン、マーチンゲール、トレイリングストップ、稼働時間指定、チャート表示、通知、操作ボタンなど、追加したくなる機能が多くあります。
最初にすべてを載せて制作費が高額になり、予算に合わせるために削っていった結果、当初考えていたEAとは別の内容になることがあります。
依頼前に、必要な内容を次の3つへ分けておくと整理しやすくなります。
- 売買に必要なロジック:エントリー、利確、損切り、決済条件
- 運用に必要な機能:ロット設定、時間制限、通知、注文管理
- 後から追加を検討できる機能:見た目の表示、操作ボタン、細かな通知設定
売買ロジックの核を先に決め、後から追加できる機能は優先順位を下げると、予算に合わせてもEAの中身がぶれにくくなります。

失敗6.利確条件と損切り条件を後回しにした
エントリー条件だけが決まっていて、利確や損切りは「そのときの状況で考える」という状態では、EAの仕様を確定できません。
EAにするなら、どの条件で利益確定するのか、どの条件で損切りするのかを、エントリー条件と同じように決める必要があります。
固定pips、チャート上の価格、反対サイン、一定時間後の決済など、考え方が決まっているだけでも制作相談は進めやすくなります。
失敗7.完成後の「バグ修正」や「調整」が有料、または対応されない
EAは納品された時点で終わりではありません。実際のチャートへ適用すると、想定していた条件と異なる動きや、表示・通知の細かな問題に気づくことがあります。
依頼先によっては、納品後のバグ修正が有料だったり、対応期間が短かったり、仕様変更と判断されて修正を受けられなかったりする場合があります。
シストレファクトリーでは、納品後1か月以内に、事前に合意した仕様と異なる動作が再現できる場合は、無料・回数制限なしで修正しています。
一方で、納品後に売買ルールを変える、当初含まれていなかった機能を追加する、表示や通知の内容を変更するといった調整は、仕様変更として別途お見積もりになります。
EA制作を依頼する前のチェックリスト
- 売買ルールを文章や数値で説明できる状態にした
- AIなどを使い、曖昧な条件や未確定の条件を整理した
- 外部サインツールにリペイントがないか確認した
- エントリー条件を増やしすぎていないか見直した
- 実際に試したことがあるロジックか確認した
- 売買ロジックと追加機能を分けて優先順位を決めた
- 利確条件と損切り条件を説明できる状態にした
- 納品後の修正対応の条件を確認した
よくある質問
- 売買ルールが完全に決まっていなくても相談できますか?
-
相談できます。ただし、エントリー条件、利確条件、損切り条件は制作前に確認が必要です。現時点で決まっている内容と、未確定の内容を分けて伝えると進めやすくなります。
- AIで売買ルールを整理するだけでも意味がありますか?
-
意味があります。AIは収益性を保証するものではありませんが、曖昧な表現や決まっていない条件を洗い出す補助になります。制作会社へ相談する前に、自分のルールを整理する用途に向いています。
- 外部インジケーターがリペイントするか分からない場合はどうすればよいですか?
-
まずは実際のチャートへ適用して、時間の経過後にサインが消えたり位置が変わったりしないかを確認してください。EA制作を依頼する際は、利用するインジケーター本体もあわせて共有してください。
- シストレファクトリーの納品後の修正対応はどうなりますか?
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納品後1か月以内に、事前に合意した仕様と異なる動作が再現できる場合は、無料・回数制限なしで修正します。売買ルールの変更や新機能の追加など、仕様変更にあたる内容は別途お見積もりです。
MT5 EA制作について相談する
EA制作では、思いついたロジックをそのまま依頼するよりも、実際に確認した内容、必要な売買条件、優先したい機能を分けて伝えることが大切です。
裁量手法のEA化、外部インジケーターのサインを使った自動売買、既存EAへの機能追加などもご相談いただけます。